重要なお知らせ IMPORTANT NOTICE
- 2024.09.03 医薬品自己負担の新たな仕組み(*2024年10月1日より)
- 2024.07.29 病院駐車場 運用変更のご案内(*2024年8月1日より)
- 2024.07.23 『院外処方』へ変更のお知らせ(*2024年8月1日より)
脳動静脈奇形は脳の中にできる動脈と静脈の異常なつながり(動静脈シャント)で、年間2%程度の脳出血・くも膜下出血のリスクがあるとされています。また、頭痛やてんかん発作をきっかけに発見されることもあります。出血した場合には麻痺や言語障害、さらには意識障害となることもあります。出血後、最初の1年間の再出血率は年間6-17.8%と高いため、原則再出血防止のための治療を検討しますが、非常に大きい場合や脳の深い部分にある場合などでは、血圧管理などの内科的な治療のみを行う場合もあります。
また、未出血でも、年齢が若く安全に根治が望めれる方に対しては、出血予防のための治療を検討します。
脳動静脈奇形の治療法には血管内治療、開頭摘出術、放射線治療がありますが、安全な治療には高度な神経放射線学的知識と外科手術・血管内治療の技術が必要になります。適切な治療方法は個々の患者さんにより異なるため、これらの治療方法のどれを選択するか・どのように組み合わせるかを、患者さんごとに検討することが重要と考えております。
硬膜動静脈瘻は脳を包む膜(硬膜)にできる動脈と静脈の異常なつながり(動静脈シャント)で、耳鳴りや眼症状(結膜充血、眼球突出、物が二重に見える、眼圧が上昇するなど)をきっかけに発見されることが多いです。硬膜動静脈瘻により、脳の静脈に血液が逆流している場合、脳出血をおこしたり、麻痺、言語障害、てんかん、さらには意識障害となることがあります。
脳硬膜動静脈瘻の治療法は、脳動静脈奇形と同様に血管内治療、開頭摘出術、放射線治療ですが、多くの患者さんは血管内治療のみで根治可能です。全で有効な治療には、高度な神経放射線学的知識と血管内治療の技術が必要になります。
偶然、無症状で硬膜動静脈瘻が発見されれる場合もありますが、病変の危険性が高いと判断される患者さんには、原則治療をおすすめしております。
動脈あるいは静脈経由でカテーテルを病変部に誘導し、液体塞栓物質(医療用の合成樹脂や瞬間接着剤)やプラチナコイルを用いて動静脈シャントの閉塞を行います。
脳動静脈奇形では、病変本体(ナイダス)の治療が難しい場合には、出血源となった動脈瘤や静脈瘤のみの治療を行う場合もあります。
硬膜動静脈瘻では、病変の出口である静脈を閉塞し根治を目指します。病変の形により、動脈側・静脈側いずれから治療するかを選択します。
商品名オニクス
オニクスで治療
塞栓術後
液状塞栓物質(商品名ヒストアクリル)
ヒストアクリルで治療
塞栓術後